○印西地区消防組合の患者搬送事業者の認定に関する要綱
平成26年3月11日
告示第3号
(目的)
第1条 この要綱は、患者等搬送事業者の認定を行うことにより、当該患者等搬送事業者の行う患者等搬送事業の質的向上を図り、もってその利用者の安全及び利便を確保することを目的とする。
(用語の意義)
第2条 この要綱において、用語の意義は次の各号に掲げるとおりとする。
(1) 患者等 傷病者、寝たきりの状態にある者、身体障害者等をいう。
(2) 患者等搬送事業 ストレッチャー及び車椅子を固定できる自動車(以下「患者等搬送用自動車」という。)又は車椅子のみを固定できる自動車(以下「患者等搬送用自動車(車椅子専用)」という。)を使用し、患者等を医療機関への入院、通院又は転院、医療機関からの退院若しくは社会福祉施設等への送迎のための搬送(緊急性のないものに限る。)をする事業をいう。
(3) 患者等搬送事業者 患者等搬送事業を行う者で、構成市に事業所を有するものをいう。
(1) 道路運送法(昭和26年法律第183号。以下「法」という。)第3条第1号ロに規定する一般貸切旅客自動車運送事業に係る法第4条第1項の許可を受けている者
(2) 法第3条第1号ハに規定する一般乗用旅客自動車運送事業に係る法第4条第1項の許可を受けている者
(3) 法第3条第2号に規定する特定旅客自動車運送事業に係る法第43条第1項の許可を受けている者
(4) 法第78条第2号に規定する自家用有償旅客運送に係る法第79条の登録を受けている者
(認定基準)
第4条 患者等搬送事業の認定基準は、次に掲げるとおりとする。
(1) 乗務員(患者等搬送用自動車又は患者等搬送用自動車(車椅子専用)に乗務し、患者等搬送事業に係る業務(以下「患者等搬送業務」という。)に従事する者をいう。以下同じ。)は、次に掲げるとおりとすること。
ア 乗務員のうち患者等搬送用自動車に乗務するものは、満18歳以上の者で、消防機関が発行した現に有効な患者等搬送乗務員適任証(以下この条及び第14条において「適任証」という。)の交付を受けているものを充てること。
イ 乗務員のうち患者等搬送用自動車(車椅子専用)に乗務するものは、満18歳以上の者で、消防機関が発行した現に有効な適任証又は患者等搬送乗務員適任証(車椅子専用)(第14条において「適任証(車椅子専用)」という。)の交付を受けているものを充てること。
(2) 運行体制は、次に掲げるとおりとすること。
イ 患者等搬送用自動車(車椅子専用)の運行は、患者等搬送用自動車(車椅子専用)1台につき1人以上の乗務員をもって患者等搬送業務を行わせること。ただし、搬送途上に容態の急変の可能性が高い場合等については、医師、看護師又は救急救命士を同乗させ、若しくは乗務員を2人以上とすること。
(3) 車両は、次に掲げるとおりとすること。
ア 十分な緩衝装置を有していること。
イ 換気及び冷暖房の装置を有していること。
ウ 乗務員が患者等搬送業務を実施するために必要な空間を有していること。
エ ストレッチャー又は車椅子を使用した状態で車体に確実に固定できる構造であること。
オ 携帯が可能な通信機器等の連絡に必要な設備を有していること。
カ 患者等搬送用自動車(車椅子専用)にあっては、車椅子の乗降を容易にするための装置を備えていること。
キ サイレン又は赤色の警光灯を装備する等救急自動車と紛らわしい外観を呈していないこと。
ク 別表第1に掲げる資器材を積載していること。
ケ 消毒実施表が車内の見やすい場所に表示されていること。
(4) パンフレット等の事業案内には、救急隊員と同等、同様の活動ができると人を誤認させるような表示をしていないこと。
(1) 乗務員名簿(別記第2号様式)
(2) 患者等搬送用自動車届(別記第3号様式)
(3) 患者等搬送事業に使用する車両の自動車検査証の写し
(4) 第3条各号のいずれかに該当する者であることを証する書類の写し
(5) 前各号に掲げるもののほか、消防長が必要と認める書類
(認定マーク等の表示)
第8条 認定事業者は、前条第1項の規定により認定マークの交付を受けたときは、当該認定事業者が受けた認定に係る車両(以下「認定車両」という。)の後面で、運転者の視界を妨げず、かつ、見やすい位置に貼り付けるものとする。
2 認定事業者は、認定を受けたことを証する印西地区消防組合認定の表示を認定車両の車体に付することができる。この場合において、当該表示をする文字の1文字あたりの大きさは、縦横それぞれ50ミリメートル以下とする。
(認定の有効期間)
第9条 認定の有効期間は、認定を受けた日の翌日から起算して5年とする。
(認定の更新)
第10条 認定事業者は、認定の有効期間の満了の日(以下「有効期間満了日」という。)後も引き続き認定を受けようとするときは、認定の有効期間満了日の3月前から当該有効期間満了日の7日前までの間に消防長に申請しなければならない。
(1) 認定証又は認定マーク(以下「認定証等」という。)を亡失し、汚損し、又は破損したとき。
(2) 患者等搬送事業に使用する車両を増車し、又は更新するとき。
3 消防長は、第1項第1号に係る申請があったときは、当該申請が適正であることを確認し、当該申請をした者に認定証等を再交付するものとする。
4 認定事業者は、前項の規定により認定証等の再交付を受けた場合において、亡失した認定証等を発見したときは、速やかに当該認定証等を消防長に返還しなければならない。
5 消防長は、第1項第2号に係る申請があったときは、当該申請に係る車両を審査し、認定基準に適合しているときは、認定マークを交付するものとする。
(認定の失効)
第12条 認定は、認定事業者が次の各号のいずれかに該当するときその効力を失う。
(1) 第3条各号に掲げる事業の許可又は登録が取り消され、又は失効したとき。
(2) 患者等搬送事業を廃止したとき。
(3) 認定の有効期間が満了したとき。
(認定事業者の遵守事項)
第14条 認定事業者は、次に掲げる事項を遵守しなければならない。
(1) 患者等からの搬送依頼の適正な処理及び患者等を搬送する技能の向上に努めること。
(2) 緊急性のない患者等を搬送の対象とすること。
(3) 患者等搬送事業の社会的責任を十分自覚し、関係法令を遵守すること。
(4) 次のいずれかに該当するときは、患者等のいる場所、状態、既往症、掛かり付けの医療機関等を消防機関に通報し、救急自動車を要請すること。この場合において、次のアに該当するときは、併せて乗務員を患者等のいる場所へ派遣すること。
ア 患者等からの搬送依頼を受けた時点において、依頼の内容、症状等から緊急に医療機関に搬送する必要があると判断したとき。
イ 患者等からの搬送依頼があった場所に到着した時点において、症状等から緊急に医療機関に搬送する必要があると判断したとき。
ウ 患者等の搬送途上において、症状の悪化等により緊急に医療機関に搬送する必要があると判断したとき。
(5) 乗務員は、患者等搬送業務に従事するときは、適任証又は適任証(車椅子専用)を携帯すること。
(6) 認定事業者は、適任証又は適任証(車椅子専用)の交付を受けた乗務員に消防機関が実施する定期講習を2年に1回以上受講させること。
(7) 認定車両、当該認定車両に積載する資器材等は、次に掲げるところにより消毒を実施すること。
ア 定期消毒(一定期間ごとに実施する日を定め、認定車両の内部及び積載する資器材の保管状況により汚染が疑われるものの全般にわたって綿密に実施する消毒をいう。)は、毎月1回以上実施すること。
イ 使用後の消毒(乗務員が患者等を搬送した都度実施する基礎的な消毒で、認定車両の内部、積載する資器材、乗務員の着装する衣類等について実施するものをいう。)は、毎使用後実施すること。
ウ 医師から消毒について特別な指示があった場合は、その指示に基づいた消毒を実施すること。
(8) 認定車両及び当該認定車両に積載する資器材は、点検及び整備を確実に行い、清潔の保持に努めること。
(9) 乗務員の服装は、患者等搬送業務にふさわしいものとし、清潔の保持に努めること。
(1) 患者等の搬送途上において、症状の悪化等により応急処置を実施し、又は救急自動車を要請したとき。
(2) 患者等搬送業務の遂行に支障を及ぼす重大な事故を発生させたとき。
(3) 前各号に掲げるもののほか、特異な事案を扱ったとき。
(休止の届出)
第16条 認定事業者は、患者等搬送事業の全部又は一部を休止したときは、速やかに患者等搬送事業休止届出書(別記第11号様式)により消防長に届け出なければならない。
(変更の届出)
第17条 認定事業者は、第5条の規定による申請をした事項に変更が生じたとき(第11条第1項第2号の規定に該当するときを除く。)は、速やかに患者等搬送事業変更届出書(別記第12号様式)により消防長に届け出なければならない。
(認定事業者の調査)
第18条 消防長は、毎年1回以上認定事業者に対し、認定基準の適合状況及び第14条に規定する遵守事項(以下「遵守事項」という。)について調査するものとする。
(認定の取消し)
第19条 消防長は、認定事業者が次の各号のいずれかに該当するときは、認定を取り消すことができる。
(1) 虚偽又は不正な手段により認定又は認定の更新を受けたことが判明したとき。
(2) 認定基準に適合しないこと又は遵守事項を遵守していないことが判明したとき。
(3) 故意又は重大な過失により患者等搬送業務の遂行に支障を及ぼす重大な事故を発生させたとき。
(4) 前各号に掲げるもののほか、認定を継続することが不適当と判断されたとき。
(1) 救急救命士の資格を有する者
(2) 消防法施行規則(昭和36年自治省令第6号)第51条に規定する救急業務に関する講習の課程を修了した者
(3) 日本赤十字社が実施する応急処置に関する講習を受講し、日本赤十字社救急法救急員認定証の交付を受けた者(その認定証の有効期間内のものに限る。)で、第25条第1項の補完講習を受講した者
(4) 前各号に掲げる者と同等以上の知識及び技能を有すると消防長が認める者
(適任証等の申請)
第22条 適任証等の交付を受けようとする者は、適任証等交付(再交付)申請書(別記第16号様式)により消防長に申請しなければならない。
(適任証等の再交付等)
第23条 適任証等の交付を受けた者は、適任証等を亡失し、汚損し、又は破損したとき、適任証等交付(再交付)申請書(別記第16号様式)により消防長に申請することができる。
2 適任証等の交付を受けた者は、前項の規定による申請をする場合において、適任証等を汚損し、又は破損したことによるときは、当該適任証等を添えなければならない。
3 消防長は、第1項の規定による申請があったときは、当該申請が適正であることを確認し、当該申請をした者に適任証等を再交付するものとする。
4 適任証等の交付を受けた者は、前項の規定により適任証等の再交付を受けた場合において、亡失した適任証等を発見したときは、速やかに当該適任証等を消防長に返還しなければならない。
(適任証等の有効期間)
第24条 適任証等の有効期間は、交付を受けた日の翌日から起算して2年とする。
2 適任証等の交付を受けた者が、その有効期間内において次条第1項の定期講習を受講した場合の適任証等の有効期間は、適任証等の有効期間満了日の翌日から起算して2年とする。
(講習)
第25条 消防長は、適任証等の交付にあたり、基礎講習、基礎講習(車椅子専用)、補完講習及び定期講習を実施するものとする。
(委任)
第26条 この要綱に定めるもののほか、必要な事項は消防長が別に定める。
附則
この告示は、平成26年4月1日から施行する。
別表第1
項目 | 資器材名 |
呼吸管理用資器材 | バッグバルブマスク ポケットマスク |
保温及び搬送用資器材 | 敷物 保温用毛布 担架 まくら |
創傷等保護用資器材 | 三角巾 ガーゼ 包帯 タオル ばんそうこう |
消毒用資器材(車両及び資器材用) | 噴霧消毒器 各種消毒薬 |
その他の資器材 | はさみ マスク ピンセット 手袋 汚物入れ 体温計 自動体外式除細動器(AED) |
備考
1 自動体外式除細動器(AED)の積載は、任意とする。
2 患者等搬送用自動車(車椅子専用)にあっては、バックバルブマスク、敷物、まくら及びピンセットの積載は、任意とする。
別表第2
課目 | 時間数 | |||
基礎講習 | 基礎講習 (車椅子専用) | 補完講習 | 定期講習 | |
総論 | 1時間 | 1時間 | 0.5時間 |
|
観察要領及び応急措置 | 13時間 | 9時間 | 3時間 | 2時間 |
体位管理要領 | 2時間 | 1時間 |
| 1時間 |
消防機関との連携要領 | 2時間 | 2時間 | 0.5時間 |
|
車両資器材の消毒及び感染防止要領 | 2時間 | 1時間 | 2時間 |
|
搬送法 | 2時間 | 1時間 |
|
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修了考査 | 2時間 | 1時間 | 1時間 |
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合計 | 24時間 | 16時間 | 7時間 | 3時間 |
備考 この表において1時間は、45分とする。
