(目的)

第1条　この規程は、消防法(昭和23年法律第186号。以下「法」という。)に基づく救急業務及び救助業務の効率的な運用を図るため、必要な事項を定めるものとする。

(救急隊の編成)

第2条　救急隊は、救急救命士(救急救命士法(平成3年法律第36号)第2条第2項に規定する救急救命士をいう。)の資格を有する隊員及び救急隊員の行う応急処置等の基準(昭和53年消防庁告示第2号。以下「応急処置等の基準」という。)第5条第2項に規定する隊員3人以上と救急自動車1台をもって編成する。ただし、救急業務の実施に支障がないものとして政令(平成17年消防庁通知第39号)で定める場合には、隊員2名と救急自動車1台をもって編成することができる。

(救急隊員の指定)

第3条　救急隊員(以下「隊員」という。)は、消防職員で消防法施行令第44条第5項に該当する者のうちから署長が指定する。

(救急隊長)

第4条　隊員の上席者を救急隊長(以下「隊長」という。)とし、隊長は消防司令補以上の階級にある者をもってこれに充てる。

(隊員の服装)

第5条　隊員は、救急業務を実施する場合は消防吏員服制基準(昭和42年消防庁告示第1号。以下「基準」という。)に定めた基準に準じた救急服等を着用するものとする。ただし、安全を確保するため必要があるときは、保安帽を、感染の危険があるときは感染防止衣を着用するものとする。

(救急自動車に備える器具等)

第6条　救急自動車には、次の各号に掲げる資器材を備えるものとする。

(隊員の教育訓練)

第7条　署長は、隊員に対し救急活動に必要な知識及び技術を習得させ、計画的に教育訓練を実施するよう努めるものとする。

(活動の記録)

第8条　隊長は、搬送し帰署後速やかに救急出動報告書(別記第1号様式)を作成し、署長に報告するものとする。

(救急隊の出動)

第9条　救急隊の出動は、ちば消防共同指令センターの出動指令によるものとする。ただし、緊急の場合で出動指令を待ついとまがないときは、この限りでない。

(口頭指導)

第10条　隊長は救急要請を受け、出動途上の救急自動車等から、救急現場付近にある者に電話等により、応急手当の協力を要請し、その方法を指導するよう努めるものとする。

(医療機関の選定)

第11条　隊長は、傷病者の搬送のため医療機関を選定する場合には、努めて傷病者又はその関係者の意思を尊重するとともに、救急現場に最も近くて、かつ、症状に応じた初療を速やかに施しうる医療機関の選定をするものとする。

(観察)

第12条　隊長は、応急処置を行う前に、傷病者の症状に応じて、救急隊員の行う応急処置等の基準(昭和53年消防庁告示第2号。以下「応急処置等の基準」という。)第5条に定める観察等を行うものとする。

(応急処置)

第13条　隊長は、前条に定める観察等により又は傷病者の症状に応じて、応急処置等の基準第6条に定める応急処置を行うものとする。

(救急救命処置)

第14条　救急救命士は、救急救命士法施行規則(平成3年厚生省令第44号)第21条に定める救急救命処置を行う場合は、医師の具体的な指示を受けなければならない。

(搬送を拒んだ者の取扱い)

第15条　隊員は救急業務の実施に際し傷病者又はその関係者が、搬送を拒んだ場合は、これを搬送しないものとする。

(医師の要請)

第16条　隊長は、次の各号のいずれかに該当する場合には、速やかに救急現場に医師を要請し、必要な措置を講ずるよう努めるものとする。

(死亡者の取扱)

第17条　隊員は傷病者が明らかに死亡している場合又は医師が死亡していると診断した場合は、これを搬送しないものとする。

(災害救助法における救助との関係)

第18条　この規則による救急業務は、災害救助法(昭和22年法律第118号)が適用される場合においては、同法の規定に基づく救助に協力するものとする。

(家族等への連絡)

第19条　隊長は、傷病者の傷病の状況により必要があると認めるときは、その者の家族等に対し、必要事項を傷病者の家族等へ連絡するように努めるものとする。

(関係者等の同乗)

第20条　隊長は、救急業務の遂行に際し、傷病者の関係者又は警察官が同乗を求めたときは、努めてこれに応ずるものとする。

(救急自動車の整備)

第21条　署長は、自動車点検基準(昭和26年運輸省令第70号)の定めるところにより救急自動車の整備を行わなければならない。

(救急調査)

第22条　署長は、救急業務の円滑な実施を図るため、次の各号に定めるところにより調査を行うものとする。

(救急業務計画)

第23条　署長は、特殊な救急事故が発生した場合における救急業務の実施について、計画を作成しておくものとする。

(医療機関との連携)

第24条　消防長又は署長は、区域内の医療機関と救急業務の実施について情報を交換し、緊密な連携をとるものとする。

(転院搬送)

第25条　転院搬送は、次の各号のいずれかに該当し、他に適当な搬送手段がない場合に行うものとする。

(要保護者等への対応)

第26条　隊長は、傷病者が生活保護法(昭和25年法律第144号)に定める被保護者又は要保護者若しくは行旅病人と認める者を搬送した場合は、救急現場又は傷病者の居住地を管轄する福祉関係機関等に連絡をするものとする。

(感染症患者等の対応)

第27条　隊長は、感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(平成10年法律第114号)第6条に定める、1類感染症、2類感染症、指定感染症又は新感染症と疑われる傷病者を搬送した場合は、隊員及び救急自動車の汚染に留意し直ちに所定の消毒を行い、この旨を署長に報告するとともに、適切な措置を講ずるものとする。

(犯罪による傷病者の対応)

第28条　隊長は、傷病の原因に犯罪の疑いがあると認められる傷病者を搬送するときは、速やかに所轄警察署に連絡をするとともに証拠の保全に努めるものとする。

(傷病者の医師引渡)

第29条　隊長は、傷病者を搬送し医療機関に引渡した場合は、傷病者輸送証(別記第3号様式)及び傷病者収容証(別記第4号様式)に所要事項を記入し、かつ、これに医師の記名又は押印を受けるものとする。

(救急搬送証明)

第30条　消防長は、救急隊が搬送した傷病者本人、その同一世帯者又はその他証明者が適当と認められる者から救急搬送証明申請の申し出があった場合は、印西地区消防組合り火災証明等事務取扱規程(昭和57年訓令第2号)に定めるところによる救急搬送証明書を発行するものとする。

(消毒)

第31条　署長は、救急自動車及び積載品について、使用直後及び定期(週1回)に消毒を行うものとする。

(応急手当普及啓発)

第32条　消防長又は署長は、住民に対する応急手当の普及啓発活動を計画的に推進するように努め、印西地区消防組合応急手当の普及啓発活動の推進に関する実施要綱(平成17年告示第4号)に規定する講習会を実施するものとする。

(通則)

第33条　消防の救助業務については、別に定めのあるもののほか、この規定によるものとする。

(救助隊の編成)

第34条　救助隊は、救助隊員10名以上をもって編成する。

(救助隊員の指定)

第35条　救助隊員(以下「隊員」という。)は、消防職員で救助活動に関する基準(昭和62年消防庁告示第3号)第6条に該当する者のうちから署長が指定する。

(救助隊長)

第36条　隊員の上席者を救助隊長(以下「隊長」という。)とし、隊長は消防司令補以上の階級にある者をもってこれに充てる。

(隊員の服装)

第37条　隊員は、救助業務を実施する場合は消防吏員服制基準(昭和42年消防庁告示第1号)に定めた基準に準じた救助服、救助靴及び保安帽を着用して業務を行うものとする。

(任務)

第38条　救助隊は、人命救助活動及び避難誘導を主たる任務とし、必要に応じてその他の消防活動を行うものとする。

(救助工作車等に備える救助器具)

第39条　救助工作車等の区分に応じ救助器具を備えるものとし、救助隊の編成、装備及び配置の基準を定める省令(昭和61年10月1日自治省令第22号、以下「省令」という。)第4条の規定により配置される救助工作車に、省令第2条及び第4条別表第1・第2に掲げる救助器具を積載しなければならない。

(教育訓練)

第40条　署長は、隊員に対し救助活動に必要な知識及び技術を習得させ、併せて隊員の体力向上を図るため、計画的に教育訓練を実施するよう努めるものとする。

(活動報告)

第41条　隊長は、出動し帰署後速やかに印西地区消防組合警防規程第33条第2項に規定する救助出動報告書を作成し、署長に報告するものとする。

(活動範囲)

第42条　救助隊の活動範囲は、次の各号に掲げるとおりとする。

(活動任務)

第43条　火災現場における活動は、次の各号に定めるところとする。

(救助隊の出動)

第44条　救助隊の出動は、ちば消防共同指令センターの出動指令によるものとする。ただし、緊急の場合で出動指令を待ついとまがないときは、この限りでない。

(指揮)

第45条　救助隊は、火災現場等において現場最高指揮者の下に行動する。

(救助活動)

第46条　現場最高指揮者は、災害の状況を的確に把握するとともに、当該災害の状況に応じた救助活動の実施に関する体制を決定し、当該体制のもと救助隊各隊(消防隊又は救急隊が出動した場合においては、これらの隊を含む。)の指揮監督及び救助活動に係る環境の安全確保に努めなければならない。

(他隊との連携等)

第47条　救助隊は、救助活動を行うにあたっては、他の救助隊、消防隊又は救急隊との緊密な情報連絡体制を確保し活動するよう努めなければならない。

(救助活動の中断)

第48条　現場最高指揮者は、災害の状況、救助活動に係る環境の悪化、天候の変化等から判断して活動を継続することが著しく困難であると予測される場合、又は隊員の安全確保を図る上で著しく危険であると予測される場合においては、救助活動を中断することができるものとする。

(関係機関との情報連絡体制)

第49条　消防長又は署長は、交通事故等の大規模災害時における救助活動が最も効果的に行われるよう、消防相互の応援機関、警察機関、その他の機関と密接な情報連絡体制を確保しておくよう努めなければならない。

(救助調査)

第50条　署長は、救助業務の円滑な実施を図るため、次の各号に定めるところにより調査を行うものとする。

(救助業務計画)

第51条　署長は、特殊な救助事故が発生した場合における救助業務の実施について、計画を作成しておくものとする。

(出動体制)

第52条　支援隊の出動は、ちば消防共同指令センターの出動指令によるものとする。ただし、緊急の場合で出動指令を待ついとまがないときは、この限りでない。

(指揮)

第53条　救急活動の指揮は救急隊長が行い、活動全般の指揮及び統制は消防隊の隊長が行うものとする。

(活動の記録)

第54条　消防隊の隊長は、出動し帰署後速やかに印西地区消防組合警防規程第33条第2項に規定する災害出動報告書を作成し、署長に報告するものとする。

(委任)

第55条　この規程に定めるもののほか、救急救助業務の実施に関し必要な事項は、消防長が別に定める。